大学概要【2023年度実施分】国際交流を介した町づくりと地域拠点の提案(津島市下街道を中心として)

理工学部

国際交流を介した町づくりと地域拠点の提案(津島市下街道を中心として)
実施責任者:生田 京子

本プロジェクトでは、津島市上街道?下街道周辺の町づくりについて、フィンランドのタンペレ大学などの国際的なメンバーと意見交換を行いつつ、新たな発見を提案におこしていく。また下街道に位置する1つの町屋を活用し、町の地域拠点(ワークショップスペース)として開いていく取り組みに参画する。学外?海外の多様な立場からなる他者との協働による刺激により学生が成長する機会をもうけていく。

ACTIVITY

フィンランド?スウェーデン?デンマークの大学生達と国際ワークショップの開始

2023/08/18

 8月24日より、フィンランドのタンペレ大学、スウェーデンのウメオ大学、デンマークのオーフス建築大学の研究者と学生13人が来日し、名城大学の学生達28人と3週間の国際ワークショップを行います。それに先立ち、今回のプロジェクトに関する打ち合わせをオンラインで数回行いました。
 このワークショップでは、大学生主導の積極的な「地域まちづくり(津島市を対象として)」について考えます。ワークショップを通し、青年の地域社会への参画に際する困難性を克服するための方法を共有?考案?実践します。具体的には、前半は「理論編」として周辺地域のリサーチと活性化提案を行い、後半は「実践編」として様々な地域向けワークショップの開催と、銭湯にデザインインスタレーションをしかけて、地元の人たちと一緒に未来のビジョンを考え、地域コミュニティ拠点の1つとして発信していくことを目指します。
 オンラインミーティングでは、グループに分かれて、各自の検討結果やインスタレーション案などを相互にレビューし、チームごとの活動の方向性を決めるところまで来ました。8月24日からは引き続き現地にて全員集合し、顔を合わせての議論と実践が行われます。
 これらのワークショップや活動は、欧州委員会が推進する「EU Youth Strategy 2019-2027」に基づいています。

昨年度の国際ワークショップの様子:
/about/ms26/manabi/activity/detail_27235.html

オンライン打ち合わせの様子

実践の対象の1つとなる銭湯について、情報を交換

互いの提案に対してMiroを使って感想を投稿しあう様子

国際ワークショップ、共同でデザイン制作

2023/09/05

 8月24日より、フィンランドのタンペレ大学、スウェーデンのウメオ大学、デンマークのオーフス建築大学の研究者と学生が来日し、対面での国際ワークショップが始まりました。
 このワークショップの前半は、地域まちづくりの理論編で主にフィールドワークを行い議論をしたり、町の人々にインタビューをしたりしました。(8/31には津島市長を表敬訪問いたしました。)
 後半では実践編として、地域向けワークショップを開催し、銭湯にデザインインスタレーションをしかけます(写真6)。
 銭湯でのデザインインスタレーションは、普段の銭湯を2週間、北欧と日本文化の交流が感じられる特別展示の空間にしつらえて、地域の様々な方に訪れてもらおうという企画で、インテリアの要素を付加していくものです。現在、展示予定の北欧×日本が感じられる空間要素(のれん、家具、遊具など)を大学内で制作しています。それぞれ北欧メンバーと名城生が混合した4チームにわかれて、各々担当の制作物に和気あいあいと取り組んでいます。

写真1:ヒンメリ作品(北欧独特のモビールと日本の風鈴のかけあわせ)を制作するチーム

写真2:のれんを制作するチームの議論の様子

写真3:家具を製作するチーム

写真4:遊具の色について議論しているチーム

写真5:全体会議の様子

写真6:地域向けワークショップのフライヤー

写真7:代表メンバーが津島市長を表敬訪問

町屋、正面ファサードの改修

2023/12/18

 津島市で、昨年より学生達が町屋のセルフリノベーションを続けています。本年度は通り沿いの正面ファサードを改修しました。
 この建物の用途は地域に開くアート系のワークショップスペースで、運営者とそのあり方について何回も打合せを重ねて、建物内での活動の様子が通りを歩く人からも良く見えるようなデザインとしました。運営者からは、安心感のある古民家という風景からは脱却して、地域に新風がもたらされるようなものにして欲しいというリクエストがあり、大きな開口のある扉をつけ、それがイベントに応じて開け放たれるような形としました。
 まずはかつて柱があった痕跡のある部分に新たな柱を補強的に入れました。次に大きな扉の下の敷居のために、型枠を作りコンクリート打設しました。扉枠もオリジナルで街並みにそろえた黒塗装の杉で制作、扉脇にポリカーボネートの板を入れて光を取り入れる形としました。大きな扉が動くことで、覗きこめるようなピクチャーウィンドウから、通り沿いまで大きく開放するところまで、様々な状況に変化していきます。
 制作した学生達は、何度も図面を書きながら実現する上での問題について、検討確認を繰り返して完成に至りました。試行錯誤の末に新たな風景を生み出したという達成感を味わった様子です。

敷居とレールの型枠制作中

敷居の完成

柱追加位置と方法の現地確認

大開口の制作

扉をあけ放つと立ち寄りやすい雰囲気に

扉の開き具合で状況を変える

完成したファサード

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