大学概要【2018年度実施分】大須商店街における沖縄物産品の店舗?売上改善の取組み

経営学部

大須商店街における沖縄物産品の店舗?売上改善の取組み
実施責任者:田中 武憲

経営学部は、MS-26戦略プランにおける「教育の充実」として「学生の『学び』の主体的な気付き?モチベーション向上プログラムの改善」と「実習?社会フィールドワークプログラムの量的?質的充実」を掲げています。
本プログラムは、「沖縄宝島」を展開する株式会社沖縄物産企業連合との連携事業として行い、マーケティング関連科目?ゼミを履修している学生に、なじみの薄い沖縄の商品を,いかに名古屋の人々に売るかを学生と企業が一体となって考え、大須商店街に店舗を構える沖縄物産店の売場改善提案をおこない、実際に店頭で販売することを通じて、一連のマーケティング業務のP(計画)→D(実行)→C(確認)→A(改善)活動を実際に体験し、かつ沖縄と名古屋の地域活性化につなげることを目的としています。
具体的には、以下の3本の活動を柱として実施する予定です。
(1) 「沖縄宝島」で販売している商品を生産している沖縄の企業や生産者に訪問?インタヴュー調査を実施し、売り手の想いを受け止めます。
(2)沖縄宝島名古屋店(名古屋市中区大須商店街 万松寺ビル内)よりPOS(point of sales)データなど各種販売情報を提供いただき、これらのデータ分析を通じて売場改善の提案書を作成し、プレゼンテーションをおこないます。
(3)プレゼンテーションの結果、実際に採用された案について、沖縄宝島名古屋店で販売実験をおこない、結果および考察について報告会を開催します。

ACTIVITY

活動報告(1)

2018/12/26

私たちは「名城大学学びのコミュニティMS26」の一環で沖縄企業物産連合様のPOSデータを分析し、店内商品販売促進について研究をすることになりました。4つのグループに分れて、商品を決め研究を行うことになりました。

私たちのグループでは沖縄県の代表的な企業であり、沖縄文化の振興や、県内イベントのスポンサーとして有名であるという理由から「オリオンビール」様の商品を取り上げることになりました。

私たちはまずビールのニーズとはなにか?ビール市場の現状はどのようになっているのかを調べました。その結果から、オリオンビールは県内ではシェア率が50%であるのに対して、日本全土で見るとシェア率は1%未満であることが分かりました。そこで私たちは、認知度と試売率を調査しました。調査結果から認知度が高いのに試売率が低いことが分かりました。認知度が高いのになぜ購買に結び付つけることができないのか、私たちは配架の低さが要因ではないかと考えました。そこで日本で一番売れているビールのスーパードライとオリオンビールの配架を比較しました。調査対象はスーパー、コンビニ、沖縄宝島(アンテナショップ)です。するとスーパー?コンビニとアンテナショップでは、フェイス数で圧倒的な差があることが分かりました。では実際に味に違いがあるのかを調べるため、私たちはブラインドテストを行いました。その結果から半分以上の方からおいしいという意見をいただけたので、オリオンビールには、売上を伸ばしていく余地があることがわかりました。

オリオンビールの現状把握し、具体的な提案をするために沖縄宝島名古屋店からPOSデータをいただき、分析しました。分析結果から分かったことは、10月11月にビール及びアルコール飲料の購入量が減少することが判明しました。そこで売上が減少する10月11月に店舗実験を行い、10月11月のオリオンビールの売上を増加させようと考えました。

秋は食欲が増し おつまみもお酒もどんどん進んでします季節です。そのことを訴求ポイントとして健康にも配慮しつつアルコール楽しむため、オリオンゼロスターとオリオンゼロライフを選択し、販売促進を行うことにしました。ちょうど10月11月にオリオンゼロスターとオリオンゼロライフが販売促進キャンペーンを行っていたので、便乗しさらに売り上げが上がるように4つの施策を提案しました。1つめがPOP?ボードの作成?設置、2つめがフェイス数の増加、3つめが大量陳列、4つめが販売促進グッズの配布です。

POP?ボードでは、それぞれの商品の訴求ポイントをお客様に分かりやすく伝えることを意識して、制作しました。フェイス数は現行の1から4に拡大し、目に留まりやすくしました。大量陳列ではオリオンゼロスターとオリオンゼロライフの機能性をわかりやすく示したうえで、隣同士に並べました。

販売促進グッズの配布では、1缶ご購入のお客様には付箋かウエットティッシュを配布し、6缶ではグラスを配布しました。

このような販売促進活動を11月1日から11月25日まで行いました。その結果としてどちらの商品も目標であった前年度比を超すことができました。この結果を踏まえ、私たちは名古屋マーケティングインカレで発表します。12月1日に愛知大学名古屋キャンパスで、マーケティングインカレが行われました。4月から取り組んできた成果を発表しました。この研究で培った力を今後の研究に活かしていきたいと考えています。

最後になりますが、沖縄物産企業連合の森田様および名古屋店の宮國店長、名城大学経営学部の田中武憲学部長をはじめ、本活動をサポートいただきました 皆様に心より御礼申し上げます。

(文責)小島奈々?宮原寛斗

活動報告(2)

2018/12/26

「名城大学学びのコミュニティMS26」の一環で沖縄企業物産連合様のPOSデータを分析し、店内商品販売促進について研究をすることになりました。研究対象となった店舗は、大須商店街の万松寺ビル1階にある、沖縄宝島名古屋店です。4つチームに分かれて、チーム各々で沖縄宝島名古屋店の販売促進につながる研究テーマを決め、12月1日に開催される名古屋マーケティングインカレ最終報告会に向け4月から活動してきました。

私たちのチームでは沖縄企業物産連合様ならびに、沖縄宝島名古屋店様の協力のもと商品開発をしたく、研究テーマを商品開発の実践と広告効果の検証としました。研究価値として沖縄宝島の売上増加、地域産品を販売する上での有効なマーケティング方法としました。

初めに沖縄宝島名古屋店様へのヒアリングと現地調査のため実際に大須商店街付近でアンケート調査を行い、現状分析を試みました。その結果売れ筋商品上位にサーターアンダギーが挙がり、現状分析の結果大須商店街は食べ歩きが栄えている街であることがわかりました。以上のことから、サーターアンダギーは人気商品かつ、食べ歩きが可能であり、試食販売を行うことで試食による広告効果の確認ができ、試験販売を行う土日に売上を伸ばすことで、沖縄宝島名古屋店様への売上貢献、販売促進につながると考えました。よって本研究対象をサーターアンダギーとし、サーターアンダギーを使用した商品開発を行うこととしました。

商品自体はすでに様々な販売形態で売られていたが、味が単調だったり、現状セット販売が行われていなかったため、一度に複数味を楽しめるセット販売を行うことにしました。また株式会社クレオ様の協力のもと、(クレオ様のモニター)143人にサーターアンダギーについてのアンケートを取り、結果から一口サイズの方が食べやすいなど商品構想を練っていきました。さらにこれらの結果を統計ソフトウェア「R」を用い統計処理や分析を行いました。

上記の内容を踏まえ我々が提案する商品名をプチサーターアンダギー?バラエティーセットと称しました。商品の概要として、味は4種類(プレーン、抹茶、紅芋、カレー)あり、食べやすい一口サイズにしました。なお本商品を構想したのは学生ですが、調理自体は沖縄宝島名古屋店様のスタッフが行い、学生は一切調理過程において携わっていません。

試験販売は平成30年11月10日、11月11日の開店時間である11時から16時に行い、合計60セットを販売しました。試験販売結果として、2日間で合計60セット完売することに成功しました。販売購入理由として、味が最も気に入ったという理由が多く、販売顧客の年齢層は男性30代、女性40代と顧客の年齢層に偏りが生じていて、我々の幅広い年齢層に売りたいという願いとは裏腹の結果でした。これらを解決するためには、味の種類をイベントごとに増やしたり、変えたり、地域にあった商品をローカライズする必要があると思いました。

広告の宣伝効果としてPOPの配置や試食販売、店内から路面へ向けての広告?告知ポスターの張り出し、広告チラシを使った割引、メニューボードを店外に設置、そしてパッケージの外装をおしゃれにして宣伝効果を促しました。結果としては、試食販売については予定通りの効果が得られましたが、ポスターやPOPなどの効果は気薄だった。理由として、期間が短い、割引に魅力を感じなかった、提示する場所が良くないなど、もっと人間の行動特性に合わせた提示をするなど工夫する必要があると思いました。

活動報告(3)

2018/12/26

~沖縄宝島名古屋店の売上向上に向けて~ 

1 初めに

「名城大学学びのコミュニティMS26」の一環で沖縄企業物産連合様のPOSデータを分析し、店内商品販売促進について研究をすることになりました。 今回私たちは、沖縄物産企業連合?沖縄宝島名古屋店様のご協力のもと、沖縄の郷土料理をおつまみという形で広く認知させる方法、イメージの払拭方法などの検証をおこないました。本土の人たちが沖縄料理に対してどう思っているのか、どのようなニーズがあるのかをとらえることで、沖縄宝島名古屋店様の売上が向上するのではないかという問題意識を持ちました。私たちが目を付けたのは沖縄宝島名古屋店様のプライベート商品である「島つまみ」です。「島つまみ」は沖縄の代表的な料理がプラスチックの容器に入ったレトルト状になっており、沖縄の郷土料理を温めるだけで簡単に食べられるといった商品です。種類は全7種類ありすべて沖縄特有の方言が商品名になっていることも、この商品の特徴のひとつです。この商品のプロモーション活動に焦点を当てて活動をおこなうことにしました。

2 現状分析

まず私たちチームはこの商品の特徴や問題点を話し合い、沖縄のおつまみに対してどのくらいの人が関心を持っているかという疑問を持ちました。そこで行ったのが、本土の方の沖縄料理の認知度調査です。株式会社クレオ様ご協力のもと、沖縄料理に対するイメージや認知についておこなったアンケート調査の結果、商品の「認知度向上?悪いイメージの払拭」としました。また、実際に沖縄宝島店へ足を運び、商品を実際に試食し売り場の配置などをお店の方と検討しました。研究対象の「島つまみ」はお酒の向かい側に置かれており、お酒とセット販売を促そうとしていたものの、店内の一番奥に配置されていたため、消費者を店の奥まで誘導しなければならないといった問題点もありました。これらの現状を踏まえいよいよ売り場改善に臨みました。

3 店頭実験

私たちは、「島つまみ」の認知度向上のため、POPとボードの制作?設置をおこないました。実際に店舗実験を行った10/24~11/25の約一か月間、来店客数並びに購入客数は昨年同期間より増加していることが確認されました。今回の実験から、売上を伸ばすためには売り手側の気持ちではなく、買い手側の気持ちを考えた商品の配置や戦略が必要なのだと改めて実感することができました。

4 名古屋マーケティングインカレへの参加 

さらにこの研究を進めていく中で、年3回にわたって開催される日経BP様主催である「名古屋マーケティングインカレ」に参加し、自分たちの研究内容を発表する機会を得ました。 名古屋マーケティングインカレとは、愛知県内の大学が集まり、それぞれのチームが自分たちで研究テーマを決めて、プレゼンを行う大会です。

発表準備の資料作成をすることで自分たちがこれまでやってきたことを見直すきっかけになったと同時に、他の方々に評価してもらうことで、自分たちの見えていなかったことや新たな発見がありました。残念ながら受賞することはできませんでしたが、自分たちが今までやってきた事に自信をもって発表する場面を作れたこと、他の大学の違う目線からたくさんの声をいただけたことにたいへん意義があったのではないかと思います。

沖縄フィールドワーク

2019/02/15

去る2019年1月27日(日)~29日(火)、学びのコミュニティ採択事業である「大須?沖縄宝島事業」の一環として沖縄フィールドワークを実施した。2~3月中に予定している沖縄宝島での、沖縄特産?桶柑(たんかん)販売促進に向けて、何かしらの手がかりを得ることが本フィールドワークの主たる目的である。
初日となる1月27日は移動のうえ、琉球ガラス煌工房でグラス等琉球ガラス製品づくりを体験した。2日目の28日には伊豆味みかんの里?久場農園での桶柑狩り体験、古宇利オーシャンタワー散策、オリオンビール名護工場見学を行った。最終日の29日には沖縄黒糖工場見学、首里城散策、国際通り見学を実施した。
学生達は全行程において、興味深げにそして積極的に体験ないしは見学を行っていた。また、久場農園では、販売促進を行う桶柑についてお薦めの食べ方、果汁の活用法、栽培上の苦労、桶柑への思い入れ等々、栽培農家の方に熱心に質問を行い、多々ヒントを得られたようであった。最終日の国際通り?公設市場見学も大いに参考になったとのことである。こうした点を踏まえれば、本事業のクライマックスともいうべき沖縄宝島での桶柑販売促進につながる意義深いフィールドワークであったと総括できる。

琉球ガラス工房での製作体験の様子

桶柑狩りの様子

栽培農家のお話に聞き入る学生達

古宇利島のティーヌ浜を散策する学生達

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