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2023/10/13

vol.3 〝仙台決戦?に向けての陣容整う

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全日本大学女子駅伝がいよいよ半月後に迫ってきた。名城大学英国威廉希尔公司_威廉希尔中文网站は昨年の大会で6年連続7回目の優勝に輝き、史上最多連覇を成し遂げた。25年連続25回目の出場となる今年は7連覇を目指して精進している。10月5日にはチームエントリーが完了し、本格的な駅伝シーズンの到来を実感する日々となっている。「チームの状態は上がってきている感触があります。例年の流れからすれば、ここからさらに上がってくるはずですね」と米田勝朗監督。決戦の時に向けて陣容が整ってきた。
41回目を数える今年の大会は新コースで実施される。コースの変更点や英国威廉希尔公司_威廉希尔中文网站の近況、そして本番の展望などを紹介する。

疲労の色が見えた日本インカレ
他大学の活躍に刺激を受ける

まずは秋のトラックシーズンのビッグイベントである日本インカレが9月14日~17日に埼玉?熊谷で開催された。大会期間中、連日気温30度を超える残暑の厳しい中で行われたこの大会で、英国威廉希尔公司_威廉希尔中文网站の選手たちは全国の学生アスリートと競い合った。

初日に行われた10000mでは原田紗希選手(2年)が5位(34分15秒57)、谷本七星選手(3年)が7位(34分18秒15)に入ってダブル入賞を果たした。増渕祐香選手(4年)は熱中症のため途中棄権となった。

チームでただ1人2種目に出場した石松愛朱加選手(2年)は、1500m(15日)では予選3組5着(4分30秒44)、5000m(16日)は14位(16分37秒84)だった。1年生は3名が出場し、瀬木彩花選手が1500mで予選を突破し、決勝はあと一歩で入賞となる9位(4分27秒19)。同じく1500mに出場した力丸楓選手は予選2組8着(4分31秒06)で、薮谷奈瑠選手は5000mで15位(16分43秒08)だった。

9月中旬としては気温も湿度も高く、厳しいコンディション下での戦いとなった。夏場は涼しい富士見高原や御嶽で過ごし、ハードなトレーニングを実施した選手たちにとって熊谷でのレースは過酷な状況。米田監督は「(チーム)全体として悪かった。合宿後の疲労があり、暑さにもうまく対応できなかったと思います」と大会の結果を総評した。駅伝でライバルと目される大学の主力選手の活躍も目立つ大会となったが、「選手たちは刺激を受けたと思う」と前に目を向けている。

また、9月30日に新潟?デンカビッグスワンスタジアムで行われたYogibo アスレチックチャレンジカップには、日本インカレ出場の7名と柳樂あずみ選手(2年)の計8名がチャレンジ5000m2組で出走。柳樂選手がチーム内トップの16分07秒45で5位となり、4人が16分10秒台、1人が16分20秒台、2人が16分30秒台をマークした。

新コースで実施される全日本大学女子駅伝
レース展開は「予想困難」(米田監督)

半月後に迫った第41回全日本大学女子駅伝はコースを変更して実施。フィニッシュ地点がこれまでの仙台市役所前市民広場から仙台市陸上競技場(弘進ゴムアスリートパーク仙台)に変わり、仙台市陸上競技場をスタート、フィニッシュする6区間38.0kmで行われる。全体の距離がこれまでの38.1kmから0.1km短縮され、4区と5区を除く4区間が新コースとなる。

1区は6.6kmで距離はこれまでと変わらないが、新たに第1中継所となった仙台市中央卸売市場前を目指して東へ進むコースに改まった。最短区間の2区は、前回から0.1km距離が延びて4.0kmとなる。3区は前回までよりも1.1㎞短い5.8kmに変更。4区(4.8km)、5区(9.2km)は前回までと変更なく、仙台市の中心部を北上するコースだ。最終6区は0.9㎞距離が延びて7.6kmとなり、2番目に長い区間となる。5区、6区の2区間の比重が従来よりやや大きくなり、全体の距離のうち約44.2%を占めることとなった(旧コースでは約41.7%)。今大会には26チームが出場予定で、この新コースで火花を散らす。指揮を執る米田監督は「展開がまったく読めない」と話しており、各大学が戦略を練って本番に臨むはずだ。

名城大学は「1区での出遅れは絶対に避けたい。ここには力のある選手を置くつもりです」(米田監督)と、好発進を狙う構え。前回、前々回大会では5区終了時点で2位に約2分差、その前年は3分近い大量リードを作ってタスキを渡し、アンカー区間は完全な独走状態で杜の都を駆けたが、後半区間の比重が高まった今回は勝負が終盤までもつれ込むことも考えられる。後半の長距離区間、特に6区には「勝負強い選手を起用できるようにしないといけないと思っています」と米田監督が話すように、アンカー決戦となる展開もあり得るだろう。これら長距離区間の候補となる選手は複数いると監督は話しており、選手層の厚さが連覇を誇る名城大学の強みとなっている。

一方で「4、5、6人目の選手がしっかり走ることが大切。2区から4区をどうつなぐかがすごく大事ですね」とも話しており、比較的距離の短い前半の区間でも高いレベルでの継走が求められている。ライバル校との勝負の分かれ目は前半区間に訪れる可能性もある。

エントリーメンバー10人が決定
出走メンバー争いは今年も熾烈

昨年の優勝メンバー6人のうち4人が現チームに残り、メンバー争いは今年も熾烈だ。10月5日のチームエントリーでは、以下の10人が登録され、このなかから6人が出走メンバーとなる。米田監督が「今年は各選手の力の差がそこまではっきりしているわけではない」と話すように実力は拮抗している。

<エントリーメンバー10名>
4年 増渕祐香
3年 谷本七星
2年 石松愛朱加、柳樂あずみ、原田紗希、米澤奈々香
1年 瀬木彩花、薮谷奈瑠、山田未唯、力丸 楓

主将として今年のチームをまとめる増渕選手はこれまで駅伝皆勤で最終学年を迎えており、仙台では前回、前々回とも最終6区で区間賞を獲得(区間新記録樹立)。「大学最後の年を笑顔で締めくくりたいと思っています。4年生としての役割を果たし、チームの目標である優勝を達成したいです」と有終の美を目指す。前述のアスレチックチャレンジ5000mでは、チーム2番目の16分10秒21でシーズンベストをマーク。米田監督もこの走りを見て「ここである程度しっかり走れて、ふっきれたと思います。キャプテンが走れているのはチームとして良いことです」と評価する。

谷本選手は仙台ではこれまで2年連続で4区を務め、いずれも区間記録を更新する好成績をおさめている。上級生となった今年は「エース区間の5区を走りたいです」と公言。「全体のタイムにも直結する区間ですし、他大学の強い選手たちも集まる区間で競いたい」と意欲的。副主将として、チームの中心的役割を担う選手の一人だ。

昨年、1年生ながら全日本大学女子駅伝の出走メンバーを勝ち取った石松選手は「昨年出場できて、優勝の景色を知っているからこそ、今年も絶対に走りたいと思うようになりました。昨年は先輩や同級生に助けてもらったと思うので、今年は自分が安心して主要区間を任せてもらえるような選手になりたいです」と話す。

前回大会経験者のうち、やや調整が遅れているのは米澤奈々香選手(2年)だ。故障に苦しんだ夏までのシーズンを経て、夏合宿の前半期間には練習を積んだものの、8月末に体調不良を起こし、5000mにエントリーしていた日本インカレは欠場。仙台決戦までにコンディションを立て直すのが急務だが、「駅伝で最高のパフォーマンスをするのが目標。どの区間になっても、見る人を感動させられるような走りがしたいです」とトップアスリートの気構えを持つ。

日本インカレ10000mで2年連続入賞の原田選手は、昨年は全日本大学女子駅伝、富士山女子駅伝でいずれも走ることができず、「昨年できなかったことを、成し遂げたいという気持ちがあります」と自身初のメンバー入りを目指して邁進している。「(駅伝の初出場が叶えば)楽しみだという気持ちもあるのですが、強い先輩も卒業し、他大学の力も上がってきている今年の状況なので、楽しむだけでなく、しっかり貢献できるようにしたいです」と高い志を持っている。

柳樂選手は昨年、富士山女子駅伝を走ったものの、全日本大学女子駅伝は未経験。「今年は全日本、富士山の両方で出走メンバーに入るのが目標です。連覇を目指すチームだからこそ、その中で貢献できる力強い選手になれるようがんばります」と話し、チーム随一のスピードを武器に初の仙台路を目指している。

メンバーの座を狙うルーキーも勢い盛んだ。
瀬木選手は「〝まだ1年生?と思っていた時期もあるのですが、今年のチームで駅伝を走りたいと思うようになりました」と意識が向上。距離の短い区間を希望している。

薮谷選手は「冷静に走れるのが自分の強み。先輩方が築いてくれた連覇を途切れさせることないよう、チームの一員として貢献したいです」と出走メンバー入りを目指す。10月4日に京都産業大学総合グラウンドで行われた関西学連長距離強化記録会5000mで16分09秒01と自己ベストを更新して調子を上げている。

力丸選手も、アスレチックチャレンジの5000mでチーム3番目の16分11秒04の自己新をマークして好調をアピール。「(学業の忙しい)農学部で、高校時代はインターハイの出場歴もない選手がこれだけ走れているということで、チームに刺激を与えていると思います」と米田監督も評価している。山田未唯選手(1年)は関西学連長距離強化記録会5000mで16分15秒39と奮闘し、エントリーメンバー入りを果たした。

具体的な区間配置については大会直前まで各選手の状態を見極めることになるが、10月中に何度か実施予定のポイント練習での仕上がりが重要となり、しっかりとコンディションを上げられた選手が出走メンバーの座をつかむはずだ。

スローガン『有言実行 己に克つ』

米田監督は「監督の私が〝何としてでも調子を上げてやる?というような方法はとっていません。選手が自分たち自身で、やるべきことをしっかりやる。それができないようなチームであれば、勝つべきではありません」と主体性を重視。チームが掲げる今年度のスローガン『有言実行 己に克つ』の通り、自らと向き合うことが最大のテーマだ。

大学女子駅伝の日本一を競う仙台決戦は10月29日の12時10分にスタート。新たな歴史を刻むべく、勝負の舞台に向かっていく。